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ニセ札顛末記


 最近、知人から聞いた本当の話です。
 関係者に迷惑がかかるといけないので、具体的な日付、固有名等は省き、私(かめよん。)が日記ふうの文章にまとめてみました。

2004年12月のある晴れた日に記す 



○某月某日
売り上げにニセ1万円札(旧札)が混入?
銀行のATMが受け付けないので、会社に帰ってから手持ちの他の1万円札と比較してみたら、中央の円の中に透かしがない。
色も黄色っぽいし、2枚重ねてみると大きさも微妙に違う。
ニセ札って案外ふつうに市中に出回ってるのかな。
ちょっとビックリした。

○某月某日の翌日
銀行に持っていって、「ATMで受け付けてくれないんですけど、ひょっとして、これ、ニセ札じゃないですか」と訊いたら、「調べてみます」と言って、後ろの方に持っていってなんかぐじゃぐじゃやってたけど、結局、「お気の毒です。ニセ札でした。自分で警察に届けてください」と言われた。
なんか銀行もいい加減だなあ。

○某月某日の翌々日
自分で警察に行くのめんどくさいので、社長に持っていってもらったところ、いろいろと質問されて調書とられたらしいが、最後に社長が「社員教育のために使いたいので持って帰っていいですか」と訊いたら、「どうぞ」と言われたらしい。
それで、今、手許にあります。
警察の対応にはビックリした。
証拠品として押収しなくていいのか?





押収品目録
番号 品名 数量
1 日本銀行券1万円札ようのもの 1枚


○某月某日の1週間後
今日、予期していなかった新たな展開があった。
警察から社長のところに「本日午後、お伺いしたい」との電話があったらしい。
それで、約束の時間に警察から係官が1人来て、「押収品目録交付書」と名刺とを置いていき、代わりに「日本銀行券1万円札ようのもの 1枚」を押収していったそうだ。
ふーむ。




↓は日本銀行のホームページより引用しました。

 偽札を作ったり、偽札と知りながらそれを使用した場合には、法律で罰せられます。また、本物の日本銀行券の額面を書き換えたり、切ったりして変造することも、同じように法律で罰せられます。

(主な取締法規)
▽ 通貨偽造・変造罪(刑法第148条第1項)
  → 無期又は3年以上の懲役
▽ 偽造通貨・変造通貨の行使罪(刑法第148条第2項)
  → 無期又は3年以上の懲役

 不審な日本銀行券を見つけた時には、ただちにお近くの警察、または日本銀行までお知らせ下さい。


GENDAI NET
【街中の疑問】
2004年8月9日 掲載
偽札を警察に届け出るとどうなる?




おまけ

この秋、僕が経験したこと

昼過ぎの明るい時間帯だった。そのときいつものように自転車に乗ってた。交番の前を通ったとき、おまわりさんに呼び止められた。またか、と思いつつ、素直に自転車を停めた。
失礼ですけど、その自転車、お宅のですか?
そうですよ、毎日、ここ、通ってるじゃない。
そうなんですか。ところでお名前は?
なんでそんなこと答えなくちゃいけないの。毎日、ここ通ってるけど、そんなこと訊かれたこと1度もないですよ。だいたいこんな真っ昼間から自転車泥棒なんてする人いるんですか。
そんなやりとりを数分つづけた。急いでいるときは、めんどくさいのですぐに名前を言ってしまうのだが、このときは特に急いでなかったので、適当に受け答えしてた。今までの経験から、粘れば、名前を言わなくても解放されることがときどきあることがわかってたので、このときもそのつもりだった。ところが5分くらいやりとりしてもまったく解放される気配がない。そのうえ交番の中から暇そうな警官が出てきてやりとりを眺めてる。めんどくさいなー、と思い始め、この自転車、妻が買ってきたもので、妻の名義で防犯登録されてると思うけど、名前は○○です、と答えた。
すると、ちょっと待ってください、と言って、無線でどこかに問い合わせを始めた。
やれやれ、と思って待ってると、○○さんで間違いありませんか、その名前で登録されてないんですけど、と意外なことを言われてしまう。
え、そんなバカな。今まで何度もこんなふうに職務質問受けたことあるけど、いつもその名前で通ってましたよ。
そうなんですか。おかしいですねえ。防犯登録はここにあるこれだけですか、と言って、フレームに貼ってあるシールを指さした。
そうだと思いますけど。
たまに同じ番号で複数の登録がされてることがあるんですよ。今度は車体番号で照会してみますね。
それでまた無線で何やら話し始めた。
おかしいですねえ。やっぱりその名前では登録されてません。他に何か心当たりの名前ないですか?
まさか、かめよん。と名乗るわけにもいかず(だいたいそんな名前で登録されてるわけないし)、その名前だけですけど、あの、妻の旧姓は△△ですけど、と答えた。
その名前でも登録されてませんねえ。
その頃には4.5人の警官に囲まれてた。
奥さんに連絡とれますか、と言うので、携帯電話で妻に電話した。
ああ、今、交番の前にいるんだけどさ、自転車のことで何か警察に訊かれてるんだけど、ちょっと代わってくれる。
ああ、すみません、奥さんですか。ええと、この自転車はいつ頃、どこで購入されましたか? ああ、そうですか。わかりました。どうもありがとうございます。
おかしいですねえ。何度、照会しても○○さんの名前出てこないんですよ。
それはおかしいですよ。警察のコンピュータ壊れてるんじゃないの。今まで何度も職質受けたことあるけど、いつもこの名前で通ってたんだから、登録されてないわけないですよ。
その頃にはすでに20分以上経過してた。警察官もちょっと困ったような顔になってた(ような気がした)。
免許証を見せるから、調べといてくださいよ。用を足してきて、後でまた帰りに寄りますから、と言って免許証を見せた。
警官が熱心にメモをとり始める。その間にも別の警官が無線で照会してる。
他に何か名前ないんですか。勤め先は?
□□□ですけど。
警官の顔がぱっと輝いた(ような気がした)。
それです!
え、会社の名前で登録されてたんですか?
そうみたいですね。
だって、それ、おかしいですよ。今まで何度も、たぶん10回以上、自転車に乗ってて職質受けたことあるけど、いつも妻の名義で登録されてる、妻の名前は○○、って言ったら通してくれてたんだから。
うーん、おかしいですねえ。なんでですかねー。
いやー、絶対、おかしいですよ。
もう行っていいです。


nikkansports.com > 社会ニュース
「あいつ怪しい」元警察トップに職質
[2004/12/7/10:19 紙面から]

白川勝彦Web
忍び寄る警察国家の影
2004年11月11日〜11月17日


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