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Also Sprach Mkimpo Kid

1997年09月11日(木)

 今日は昨日見つけた「浄化へのプロセス」から「なんでも批評してやろう!」を中心にいくつか読んだ。Adult Child がどうのこうのと書いてあるけど、何が悩みなんだかよく理解できなかった。でも掲示板を巡る騒動についての文章は面白かった。


1997年09月12日(金)

 今日は前から行きたかった「ヨーロッパ拷問展 人類の権利・自由を考える」(明治大学刑事博物館)をようやく見て来た。学芸員・伊能秀明氏による1時間30分の解説つきである。拷問展の会期自体は10月12日(日)まであと1か月あるが、「サマートーク」と称するこの guided tour は最後の1回が9月19日(金)に催されるから、興味のある方はその機会を利用することをお薦めする。「ニュルンベルクの鉄の処女」を始めとする拷問器具の数々は一見の価値ありである。ギロティンが人道的な処刑器具として発明され、フランスではミッテラン政権時に廃止されるまで、実際に死刑執行に使用されていたことや、現在でも世界の75か国で拷問が現に行われていることなど、いろいろ教えられることが多かった。
              


 建築家の安藤忠雄が11月1日に東京大学工学部の教授に就任することが内定したそうだ。元ボクサーの東大教授なんていかしてるね。双子の弟って何してる人なんだろ? 総長は蓮實重彦だし、どうなるのかね?


1997年09月15日(月)

 先日、ジー,コスモスという会社から「実り多き人生のパートナー ジー,システム無料説明セット」が20分のお笑い「無料説明ビデオ」つきで郵送されてきた。
 「☆世界初。21世紀マルチメディア社会に向けてのお仕事です☆」とあるが、「☆マルチ紛いのお仕事です☆」の間違えじゃないかと思ったね。
 「特典●今なら100.000円をもれなく全員にお仕事援助金として支給します」なんて「」の1字が光ってる。
 どうせまた騙される奴がでるんだろうな。青木雄二先生の「ナニワ金融道」を義務教育で教えなきゃダメだね。


1997年09月18日(木)

 朝日新聞によると、灰谷健次郎と新潮社との話し合いがようやくまとまり、出版契約解消の覚書を正式に結んだらしい。




 長門直弥編著「KILLER −酒鬼薔薇聖斗の深淵−」(なあぷる)を読んだ。第1章を香月英二、第2章を高野秀美、第3章・第4章を長門直弥がそれぞれ分担執筆している。
 第1章は酒鬼薔薇聖斗事件の知られている全容を客観的になぞりながら、ゾディアック事件などと比較しつつ、犯行声明文の分析をしている。香月の事件に対する分析は僕の立場に比較的近い。
 第2章は大久保清事件以来の日本の異常犯罪を紹介している。
 ここまではなかなか面白く読めた。
 第3章では犯罪心理研究家と称する長門が心理学や脳生理学の立場から「なぜ、人は人を殺すのか?」を分析している。語られていることはそれほどおかしくはないのだが、しかしこの人の心理学や脳生理学の知識はどの程度のものなのか疑問符が残る。
 第4章では長門が「異常犯罪が起きない社会を作るためにどうすべきか」を東洋思想、特に仏教を援用して自説を開陳している。

  この葉っぱの状態を脱出し、まるで大地に根を下ろした大樹のように存在するには、絶対的価値に私たち自身の規範を変化させるしかない
 たとえ相手が自分を害してこようと、ただひたすら相手の成長を願って慈しむというところがたいせつ
 相手に罵倒されてもそこにとらわれがなければ、嫌悪の感情は生起しない
 私たちは、この不安定な社会に生きていくからこそ、この「中心教義」の確立を迫られている

 ここまで来ると、ちょっとついていけない。まあ、積極的に提言すること自体は悪いことではないのだが。


1997年09月19日(金)

 朝日新聞夕刊によると、小渕恵三外相は午前の閣議後の記者会見で、オタワ・プロセスで採択された対人地雷全面禁止条約について「カンボジアでの地雷撤去に日本は協力している。一方で条約を認めないというのは、私は筋が通らないと思う。世界の大きな趨勢を踏まえて、やるべきことはやらなければならない」と語り、条約を評価する姿勢を示したそうだ。これは外務省や防衛庁の事務方が決めている条約に調印しないという方針に担当閣僚が異議をはさんだ形である。大いに支持したい。
 佐藤孝行氏の問題で世間は騒がしいようだが、僕はこの問題に全然興味がもてない。
 「自由民主党目安箱」と首相官邸の「御意見お待ちしております」と外務省のMAIL BOXと陸上自衛隊の「ご意見箱」に小渕氏支持の意見を送った。
 ダイアナ妃が亡くなったときに大騒ぎした メディアは今回ほとんど沈黙している。若くて美人が死んだときには、地雷撲滅はダイアナの悲願だ、と言ってありがたがってたのに、一体、何を考えてるんだ?


1997年09月20日(土)

 貯蓄広報中央委員会が19日発表した1997年「貯蓄と消費に関する世論調査」によると、金融改革「日本版ビッグバン」について「知っている」世帯は33.9%に過ぎないことが分かった。
 「知っている」世帯で、ビッグバンの進展を「日本経済が活性化するなど、生活に好影響を与える」と前向きに考えているのは33.4%で、逆に「金融商品が複雑になるなど、生活に負担」と後ろ向きに見ている世帯が35.9%と多かった。
 (以上、朝日新聞朝刊経済面)
 僕なんかも規制緩和自体には大枠では賛成なんだが、世の中の変化についていけるのかどうか心許ない。金融自由化がなったらなったで、そのときには格付け機関とか民間のそういったサーヴィスが充実してきて、それに従っていれば心配ない、という人もいるが、本当にそうなんだろうか? 格付け機関の格付けは誰がするんだ?
 行政改革の1府12省庁制にしても、新聞を何度読んでも理解できない。新旧の省庁対応表をいくら見ても、どこをどう数えて1府12省庁と言っているんだかわからないし、意味のある改革なのかどうかも見当がつかない。
 佐藤孝行問題でメディアは騒いでいるが、これなんかは1人を悪者にして、それをみんなで叩けばいいんだから、ルールは単純だし、叩いた方は胸がすっとするのだろうし、酒鬼薔薇事件のときの「民衆の声」とたいして変わらないんじゃないのか? 第一、「ビッグバン」という言葉も知らない「国民」に佐藤孝行の総務庁長官就任の是非が判断できるのか?
 野村が悪い、一勧が悪い、と大騒ぎしているが、そんなこと言ってたら、どこの銀行に預金すればいいんだ? 僕はたまたま富士銀行を利用しているが、一勧がやってて、富士がやってないなんて保証はどこにもない。富士もやってると考えるのが、順当だろう。4大証券全部悪いということになって、次に都銀も全部悪いということになったら、金を預けて安心できるのは郵便局だけということになってしまう。しかし郵便局が公正だなんて思っている奴は1人もいないだろう。
 これから世の中、どうなっていくんだ?


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